集英社、将来的なサブスクリプション化を見据えた会員システムの構築
〜クッキーレスへの準備とユーザーエンゲージメントの向上をワンプラットフォームで管理〜
ビジネスゴール
- 会員登録数向上
- 優良会員の獲得とゼロパーティデータの収集
- ゼロパーティデータのマネタイズ
- 会員・非会員を含むサイト全体のエンゲージメントを向上
- サブスクリプションの立ち上げ
- 紙版+デジタル版の定期購読システムの立ち上げ
課題
集英社は、MEN’S NON-NOやUOMOなどの雑誌販売を行っており、その雑誌ごとにオンラインでもサイトを通じて読者の皆様との接点づくりを行っております。それらのサイト上で、読者から性別や好きなファッションブランド等のデモグラフィックデータを取得するために、2015年9月に会員登録システムをカスタム開発で導入しました。
会員数も順調に増えて、当初取得はじめた会員データも蓄積できておりましたが、今後のクッキーレス時代に備えた基盤として活用していく上で、コンセント管理や会員項目の追加、その会員データを元にしたオーディエンス拡張などのシステム柔軟性に課題がとなりました。また、会員数をより速いスピードで増やしていくためのサイト上施策の実施・管理を含めたシステムカーバー範囲が課題となりました。
導入における想定成果
Pianoのソリューションを利用し、ユーザ登録フローをよりシンプルにすることで、より多くの読者をアノニマスユーザーから会員ユーザへとステップアップさせることができると考えています。また、会員ユーザの必要なデモグラフィックデータを必要なタイミングで収集する仕組みが構築できることが、今後のゼロパーティデータ戦略での大きなポイントなります。同時に、会員ユーザ向けの特典(サービス)の強化や、会員データをゼロパーティデータとして提供いただく際の特典の追加なども検討しています。こういった特典提供もPianoを活用し、サイト上で柔軟に提供していけるのも魅力の1つだと考えています。今後、会員化施策を最適化していきながら、より多くの読者を見える化し、ゼロパーティデータを利用したマネタイズ施策を進めていきます。
お客様の声
WEBUOMOではここ1年に渡りオリジナル記事の強化や、本誌転載記事のWEB最適化を進め、PV、 UUで前年比200%を超える伸び率を達成してきましたが、 今後はやみくもにPVやUUを追い求めるのではなく、UOMOブランドと親和性の高いユーザーに、より質の高いコンテンツとサービスを提供する、次のフェーズを見据えています。今回のPiano IDの導入と、今後予定しているサブスクリプション施策が、WEBUOMOの新しい成長基盤として欠かせないものになると考えております。
株式会社集英社 集英社雑誌デジタル編集室 WEBUOMOプロデューサー 薬師神和彦氏
メイン施策とその効果
会員登録数を向上させるために様々な施策やサービス展開を検討
導入決定のポイント
会員管理を行うPiano ID、サイト上での施策管理を行うPiano Composer、メールやウェブプッシュ通知のパーソナライズを行うPiano ESPを2021年3月にweb UOMOへ導入することに決定しました。Pianoのプラットフォームを利用することでサブスクリプションの管理、エンゲージメントの向上、サイト上でのおもてなし、分析・効果検証など必要な施策すべてをワンプラットフォームで実現でき、スピーディーに施策をサイト内で展開できることが導入の大きな要因です。また、
これまでもPianoのソリョーションは、メンズ媒体(web UOMO、MENS’S NON-NO、週プレNEWS、グラジャパ、Sportiva)にて、DMPやサイト上でのパーソナライズレコメンド、分析ツールとして利用しており、成果が出ていたことも大きな後押しになっています。
施策のポイント
- ゼロパーティデータ収集フォームの作成・収集
会員登録時やマイページからゼロパーティデータを入力させるような動線を作っていますが、頻繁に開くものではないためデータが集まりづらいことが課題でした。サイト上にインラインやポップアップでユーザー訪問時に簡易的に聞くことで効率的にユーザと紐付くデータを収集でき、またプレゼント応募時にもゼロパーティデータを収集することで、広告のターゲティングなどへ活用可能なデータをを集められます。
- 会員登録を促進するためのメッセージ戦略
サイト訪問読者が、必ずしも会員登録のメリットを認識しているわけではないので、サイト訪問時に、会員特典に関するメッセージングを効率的に行うことで、ユーザへの認知度を向上していき、適切なタイミングで会員誘導を行うことで、会員獲得を効率化します。
- メールマガジンのパーソナライゼーション
ファッションサイトなので、ユーザーによって好きなファッションブランドやコンテンツが様々です。読者にあわせて、メールマガジンで配信する記事をパーソナライズし配信し、さらに、開封率を向上するために、配信時間帯も各ユーザにあわせて最適化を行うことで、メルマガ経由の流入数向上を狙っていきます。
WEBUOMO会員のメリット
これまでも取り組んできた会員限定のプレゼントに加えて、本誌バックナンバーの公開、各種イベントやセミナーへの参加権、エクスクルーシブ性の高い会員限定アイテムの購入権など、記事コンテンツにとどまらない「サービス」を会員に提供することを目指しています。
今後の展望
サブスクリプションを始めるために、まずは優良会員の獲得と提供できる効果的なサービスの検証を行います。その中でサブスクリプションメニューとして展開できそうなコンテンツ種別・サービスをデータから導き出したり、適正な価格や料金メニューのヒントを顧客との直接的なコミュニケーションを通じて得られると良いと考えています。
サブスクリプション管理ができるPiano VXは、柔軟な価格設定やサブスクリプションに必要な機能(ディスカウント、プロモーション、ギフト、企業アカウントなど)を備えているため、前向きに導入を検討しています。